(19日、大相撲初場所6日目)

 白鵬に続き、稀勢の里まで消えた土俵で、2度目の一人横綱になった鶴竜が無傷で白星を六つ並べた。

 「後手に回ったが、まわしを取っていたので残せたのかな」。前まわしが取れず、出足を止められなかったことが琴奨菊の猛攻を許した要因。相手十分の左四つ。右上手は取ったが寄られ、すくわれ、がぶられて土俵を半周、回り込んだ。

 だが、ここで悪癖の引き技が出ないのが今場所の気持ちの強さだ。上手は一枚まわしだったが、相手の下手を切ると逆襲。すくい投げを残して寄り切った。

「人生かけている」

 この朝、稀勢の里の決断を聞き、「休場を決めるのはつらい。自分がそうなっていてもおかしくない」と言った。自身も今場所は進退がかかっている。地位の厳しさは十分理解している。

 この1年は苦難の連続だった。春は10勝したが、5場所は休場で年間18勝止まり。日馬富士の傷害事件では白鵬とともに現場に同席し、減給処分に。そのため今場所は無給だが、「気にしていない。自分の人生をかけてやっていることなので」と、よどみはない。

 ちなみに初めての一人横綱の経験は2015年秋。この時は白鵬、日馬富士が休場したが、決定戦を制して賜杯(しはい)を抱いている。(竹園隆浩)

 ○御嶽海 自身の初日からの連勝記録を6に伸ばす。「まだまだです。まだ6日目ですから」

 ●豪栄道 滑ったか問われ、「そうですね」。ただ、「立ち合いで勝たないと」と完敗を認めた。

 ○松鳳山 5連勝。懸賞金の使い道は? 「渡された束のまま、奥さんに差し出します」

 ○阿武咲 稽古で胸を借りている高安に、2度目の挑戦で初勝利。「しっかり自分のものにしたい。ここからです」

 ○嘉風 2横綱、1大関を倒し、7日目は好調の御嶽海戦。「いいねえ。御嶽海は声援もすごい。私はヒール(悪役)に徹します」

 ●北勝富士 自身2連勝中だった御嶽海に完敗。「強かったあ。今場所、強いっす。でも燃えてきた。頑張らないと!」

 ○栃ノ心 「がばっといくと引かれるから、それだけを頭に入れてやった。そのあとまわしを取れたからね」。うるさい新小結を下し、土つかずの笑顔。

 ○朝乃山 石浦を突き放して完勝。「余裕じゃありませんよ、余裕っていいたいけど」。優勝争いの一角だが? 「上の人についていくだけです」