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 アダルトビデオ(AV)に出演経験のない女性にAV出演を強要して性交させたなどとして、警視庁はAV制作会社「ビエント」(東京都杉並区)社長の中野斉(51)=中野区弥生町5丁目=と芸能プロダクション「ディクレア」(渋谷区、閉鎖)元営業部長の雪本剛章(35)=横浜市西区みなとみらい5丁目=の両容疑者を淫行勧誘の疑いで逮捕し、19日発表した。中野容疑者は容疑を一部否認し、雪本容疑者は認めている。

 淫行勧誘罪は刑法182条に規定され、営利目的で淫行の常習がない女性を勧誘して性交させることを禁じている。専門家によると、同様の事案では労働者派遣法違反(有害業務就労目的派遣)罪などが適用されることが多いが、淫行勧誘罪は被害者が労働者にあたるかどうかは問わない。警視庁によると、AV出演をめぐって淫行勧誘容疑が適用されるのは初めて。

 保安課によると、2人は共謀して2015年6月3日ごろ、渋谷区内の飲食店で、AV出演の経験がなく出演を拒んだディクレア所属の20代女性に対し、「あなたのプロフィル写真を撮影するのにいくら金がかかっていると思っているのか」などと説得。同11日ごろ、中野区内のスタジオで再度撮影を拒んだ女性に「(共演者が)2人も5人も変わらないだろう」などと言って、AV撮影のために俳優らと性交させた疑いがある。女性が支援団体に相談し、警視庁が調べていた。

 雪本容疑者については、有害業務にあたるAVに出演させることを知りながら女性を派遣したとして、同社元従業員森田智博容疑者(31)=新宿区下落合4丁目=とともに、労働者派遣法違反容疑でも逮捕した。

 警視庁は19日、AV撮影のために所属女性を派遣したとして、別の芸能プロダクション「スタイルワン」(新宿区)、「ファイブプロモーション」(渋谷区)の2社と、スタイルワンの代表取締役の男も労働者派遣法違反(有害業務就労目的派遣)の疑いで書類送検した。