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 昨年末に米軍ヘリの窓が落下した普天間第二小学校(沖縄県宜野湾市)の上空を米海兵隊所属のヘリが編隊飛行したかどうかをめぐり、防衛省と米軍の主張が対立している。相次ぐ事故で沖縄の反発が強まる中、政府が米軍の運用に口を出せない法制度上の限界を改めて突きつけられた。板挟みになった政府の対応が問われている。

 防衛省の説明によると、18日午後1時25分ごろ、普天間第二小学校の上空を米海兵隊の攻撃ヘリ「AH1」など3機が編隊飛行したのを、監視員の目視とカメラで確認した。小野寺五典防衛相はただちに、在日米軍のシュローティ副司令官に省内で抗議した。

 その後、米側から同省に「小学校上空を飛行した事実はない」と説明があったという。在沖米海兵隊は19日、朝日新聞の取材に、レーダーによるヘリの航跡データを分析し、パイロットたちから聴取したとして、同省の説明を否定した。

 だが、小野寺氏は19日の閣議後会見で、「実際に防衛省の職員が目視した」と反論。「ヘリのおなかの部分がはっきりと見えるような形で上空を飛んだ場合、子どもたちや先生方、ご父兄は本当に心配すると思う」と強い懸念を示し、「米側にはこのような飛行をしないようしっかり求めていきたい」と強調した。

 真っ向から食い違う日米の説明。防衛省がヘリの上空飛行をとらえた映像を公表したことについて、外務省幹部は「次回も飛んだら証拠とともに公表する、という政府の本気度を示すメッセージだ」と話す。

 ただ、日本政府内には「ヘリ機体の裏側が見えただけでは、上空を飛んだ『証拠』にはならない。米軍の航跡データが事実ならば、米軍の方が説得力がある」との指摘もある。米側が航跡データを公表して照らし合わせない限り、「水掛け論に終わりかねない」(防衛省幹部)様相だ。

協定の壁 運用に口出せず

 「これで本当に、誇りある日米安保体制か」「日本政府には当事者能力が全くない」。19日、沖縄県庁を訪れた衆院安全保障委員会の委員らに、翁長雄志(おながたけし)知事は10分間にわたり不満をぶつけた。

 政府は今回の飛行に抗議はしても、米側に運用停止までは求めていない。昨年12月13日の窓落下事故の際、米軍は小学校上空の飛行を「最大限可能な限り避ける」としたが、実際の運用は米軍次第との状況は変わっていない。菅義偉官房長官は19日、「普天間飛行場周辺の学校の上空を飛行しないよう強く求めていく」と述べるにとどめた。

 立ちはだかるのが日米地位協定の「壁」だ。

 米軍機の運用をめぐっては、日…

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