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 肺炎は今なお怖い病気です。そのため、日頃からの予防が大切になってきます。手洗いやうがいは一般的な感染症の予防に勧められますが、肺炎についても有効で、5歳以下の子供が手洗いを行うことで肺炎の発症が半分になったというデータも報告されています。マスクの着用やせきエチケット(せきによって他の人にうつらないようにするマナー)も大事な習慣です。

 さらに肺炎の予防に特に重要なものとして、ワクチンがあります。人が細菌やウイルスに感染すると、その病気に対する免疫がつくられます。この原理を応用し、病原体の毒性を弱めたり無毒化したりしたワクチンを接種することで病気に対する抵抗力をつけ、病気の発症や重症化の予防につなげるのです。

 肺炎に有効なワクチンとして肺炎球菌ワクチンがあります。肺炎球菌は市中肺炎の原因菌として最も多い病原菌です。肺炎球菌にもたくさんの種類があるため、ワクチンで全てをカバーするわけではありませんが、接種することで予防効果が期待できます。高齢者を対象に肺炎球菌ワクチンを接種したところ、肺炎全体で約4割、肺炎球菌による肺炎が約6割減少したと報告されています。

 大人が使用できる肺炎球菌ワクチンは現在2種類です。一つは23価多糖体ワクチンで、23種類と広範囲の肺炎球菌をカバーできます。もう一つは13価結合型ワクチンで、カバーできる範囲は13種類と少ないですが、より強力な免疫効果が期待できます。多糖体ワクチンは65歳の方は定期接種も行っています。来年度までは経過措置として、70、75、80歳と5歳刻みで定期接種の対象となります。その他の方は任意接種(自己負担)になりますが、自治体によっては助成している場合があります。

 どちらのワクチンも安全性は確立されています。機会を見つけて予防接種を考えてみてください。

<アピタル:医の手帳・肺炎>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/(新潟大学医歯学総合病院救急部 青木信将助教)