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 (19日、スキージャンプ女子・W杯個人第7戦)

 W杯歴代単独最多の54勝目を挙げる好機だった。国内での大会に加え、今季2勝のカタリナ・アルトハウス(ドイツ)が欠場した。しかし、4位に終わった高梨沙羅は8戦未勝利と自己ワーストを更新した上、5試合ぶりに表彰台を逃した。

 14日に札幌であった第6戦は今季最高の2位。ところが、この日は助走での重心の位置が「ジャンプ台が変わって狂ってしまった」という。得意ではない、なだらかな傾斜の助走路。1回目はK点(95メートル)にも届かない93・5メートルで3位にとどまった。

 全日本スキー連盟の斉藤智治ジャンプ部長も「(助走姿勢を)探りながらやっている感じだった」と指摘する。助走が安定しないから、踏み切りで力を伝えられない。高さの出ない苦しいジャンプになり、テレマークも決められず、飛型点(60点満点)は49点。上位5人の中で最低の数字だった。

 2回目は93メートルで、飛距離も順位も落とした。4連勝したマーレン・ルンビ(ノルウェー)とは44・9点差。距離に換算すれば、約22メートルの完敗だった。高梨が痛感したのは「別格」と表現したルンビの強さだけではない。今季ここまで表彰台に上がっていなかったキアラ・ヘルツル(オーストリア)とイリーナ・アバクモワ(ロシア)にも抜かれたことだ。「本当に少しのミスも許されなくなってきている」。女子ジャンプのレベルの底上げも、改めて思い知らされる試合となった。(勝見壮史)

ルンビ「別格」のV

 唯一100メートル以上を飛んで優勝したマーレン・ルンビ(ノルウェー)は「テクニック的に非常によかった」と満足げだった。「準備ができているので、リラックスできている。結果的に良いジャンプができる」。平昌五輪に向け、「よい調子を維持していきたい」と意気込んだ。