【動画】最後の激戦地イラク・モスルの旧市街、今も漂う「死のにおい」=杉本康弘撮影
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 粉々に砕けた建物の残骸を進むと、過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員の遺体が野ざらしで多数放置されていた。頭の奥に突き刺さるような強烈な臭いに、鼻と口を覆った。イラク第2の都市モスル。ISは2014年、ここで「建国」を宣言し、最重要拠点とした。イラク軍などが奪還して半年となった今月中旬、記者が最後の激戦地だった旧市街に入った。

 旧市街のミダン地区の北側で車を降りて、チグリス川沿いに幅約1メートルの道を歩いた。ブルドーザーががれきを押し分けて作った道だ。両脇には、砕けた石材や折れ曲がった鉄筋、焼け落ちた自動車、壊れた家電製品、弾倉などが背丈以上に積み上がっていた。

 突然、胃を持ち上げられるような臭いが鼻をついた。腐乱したり焼け焦げたりした遺体からだった。長いひげをはやして自爆ベストを着けた遺体や、住民の女性に扮装していたとみられる女性服姿の遺体もあった。野ざらしにされたIS戦闘員の遺体だった。

 約200メートル歩いて確認できたIS戦闘員の遺体は、少なくとも40体あった。街のあちこちに黒地に白字で「ISの墓場」と書かれた看板が立てられていた。全壊した建物の隙間には、戦闘員の家族とみられる幼児の遺体も見えた。

 あたりには感染症用の抗生物質や嘔吐(おうと)予防薬、胃腸薬、皮膚疾患薬、注射針も落ちていた。市民に不足していた医薬品を、ISが独占していたのがわかる。

 IS侵攻前、旧市街には12万…

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