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 平昌(ピョンチャン)冬季五輪への北朝鮮の参加を正式に決める国際オリンピック委員会(IOC)や南北朝鮮などの4者協議が20日、スイス・ローザンヌのIOC本部で開かれた。スケートやアイスホッケー、スキーの3競技への出場が認められた。選手は計22人。五輪初となる韓国とのアイスホッケー女子の合同チームも実現することになった。

 バッハIOC会長が座長を務め、平昌大会組織委員会、韓国、北朝鮮の各オリンピック委員会の代表者が出席。韓国代表団を率いる都鍾煥(トジョンファン)文化体育観光相は協議前、記者団に「南北が一つになる結果が出ることを願っている」と話した。北朝鮮代表団を率いる金日国(キムイルグク)体育相兼民族五輪委員長は、記者団に無言だった。

 韓国と北朝鮮は17日の南北協議で、アイスホッケー女子の南北合同チーム結成で合意した。文在寅(ムンジェイン)大統領が昨年6月、南北統一チームの結成を呼びかけたことが背景にあり、韓国側が提案した。

 ただ、韓国チームの登録選手を拡大し、北朝鮮選手を追加する特別措置を求める案に、日本など対戦国から「不公正」と批判の声も上がっていた。スポーツを通じた平和実現と同時に公正さを担保しなければならないIOCは難しい判断を迫られたが、南北の合意を追認した。チーム名は「コリア」で、朝鮮民謡「アリラン」の歌を使用する。合同チームを認めても認めなくても波紋が起きるとの指摘もあった。バッハ会長は20日、4者協議の開会宣言で「五輪精神にのっとった結論」を強調した。

 一方、南北協議で合意した開会式での合同入場も認められた。五輪では2006年のトリノ冬季大会などでの前例がある。ただ、韓国の世論調査機関が発表した資料によれば、統一旗を掲げた入場への支持は40・5%。韓国の国旗である太極旗を掲げるべきだとした意見は49・4%で、賛否は二分。北朝鮮が核・ミサイル開発を放棄しない中、南北融和を強く印象づける演出は、北朝鮮による政治宣伝を容認するだけだとの国際的な批判を呼ぶ可能性もある。(ローザンヌ=武田肇稲垣康介