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 京都大が昨年2月に実施した一般入試の物理の問題について、「解答不能な設問がある」という指摘が外部から京大に複数寄せられている。京大は、指摘の内容を確認しているが「正解は一律非公表」としている。

 指摘があったのは、音波の問題。音源からの音と、壁に反射した音が弱めあう条件を求める。答えは選択式で二つから選ぶ。

 今月17日にメールで京大に指摘した京都市の予備校講師の男性(31)は「条件設定があいまいで、解答がどちらとも言えない。解答例を公表し、受験生が不利益を被らないようにしてほしい」と話す。

 また、東京都の予備校講師吉田弘幸さん(54)によると、音源の構造などが定まらないため解答ができないという。この問題の正答は、予備校が公表している解答例でも割れており、「受験生も解答が割れたのではないか」と話す。

 吉田さんは19日、「本来は全員に得点を与えるべきだ」と指摘するメールを京大に送付。20日には文部科学省に対して、指導を求めるメールを送った。吉田さんは大阪大の入試ミスでも、大学側に問題の不備を指摘した。この時にミスが判明した問題も、物理で音波に関する設問だった。文科省は、京大に検証を含めた対応を促した。

 一方、京大は取材に「解答に至った経緯を含む思考力をも重視する問題が多く、一義的な解答を示せない問題の正解を示すことによる混乱を招かないよう、正解は一律非公表としている」とコメントしている。