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 将棋の中学生棋士藤井聡太五段(15)が17日、東京で4強が戦う第11回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)に出場し、史上最年少の一般棋戦優勝に挑む。公開対局で指され、連勝すれば15歳6カ月での栄冠となり、六段になる。その第一関門で立ちはだかるのが、準決勝で対戦する羽生善治竜王(47)だ。

 藤井五段は1月14日に名古屋市であった本戦トーナメント1、2回戦で、前回4強の澤田真吾六段(26)、最高峰にいる佐藤天彦名人(30)をそれぞれ破り、準決勝進出を決めた。国民栄誉賞が決まった羽生竜王は昨年、前人未到の「永世七冠」を達成した。タイトル獲得は計99期。藤井五段を含め、棋界にたった5人しかいない中学生でプロになった一人だ。

 藤井五段は5歳から通った地元愛知県瀬戸市の将棋教室で、定跡書の一つとして羽生竜王が著した「羽生の頭脳」全10巻で学んだ。教室では、羽生竜王の棋譜から「次の一手」を考える課題も出た。教室を主宰する文本力雄さん(63)は「トップ棋士の感覚が少しでも伝わればと思い、羽生さんの本や棋譜をよく使った。2人の対局は本当に楽しみ」という。

 2人はこれまで非公式戦で2度対戦し、1勝1敗の五分。公式戦では初対局となる。藤井五段は1月の名古屋対局後の記者会見で「まずは結果よりもさらなる実力を求めていきたい。羽生先生に教えていただける機会なので、さらに成長できるようにがんばりたい」と話した。(滝沢隆史)