【動画】神事の後、職人たちが炉に砂鉄と炭を入れると炎が燃え上がった=井手さゆり撮影
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 土の炉に燃料の木炭と砂鉄を入れる日本古来の製鉄法「たたら吹き」。国内で唯一、その手法で日本刀の材料となる高純度の玉鋼(たまはがね)を作っている島根県奥出雲町大呂の「日刀保(にっとうほ)たたら」で24日、今年の操業開始となる火入れ式があった。

 神事に続き、村下(むらげ)と呼ばれる技師長の木原明さんと渡部勝彦さんが、「初種」と呼ばれる今年最初の砂鉄を炉に入れた。3昼夜にわたり、30分ごとに砂鉄と木炭を加え続ける。炉からは鉄の塊が約3トン製造され、最も高品質な部分の玉鋼が刀匠に分けられるという。

 日刀保たたらは1977年に開設され、公益財団法人日本美術刀剣保存協会(東京都)が運営する。たたら製鉄が育んだ同町とその周辺の風土は2016年4月、「出雲國(いずものくに)たたら風土記~鉄づくり千年が生んだ物語~」として日本遺産に登録された。(木脇みのり)