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 橋下徹氏(48)がタレント弁護士から政治家に転身して、2月で10年になる。2015年に大阪市長を最後に政界を引退した後も、国内外の政治について積極的に発信を続けている。この10年の政治の変化をどう見るのか、ツイッター政治のあり方は、政界復帰はあるのか。橋下氏に聞いた。

橋下徹氏
はしもと・とおる 69年生まれ。弁護士。2008年2月に大阪府知事に就任。11年12月には大阪市長に。首長の立場で地域政党の大阪維新の会と国政政党の日本維新の会を立ち上げ、代表を務めた。15年12月に市長を退任して政界を引退。講演活動やインターネットテレビなどで発信を続ける。

弱い野党「僕にも責任」

 ――橋下さんが大阪府知事に就任したのは2008年2月。民主党による政権交代前夜だった。橋下さんは政権交代可能な二大政党制を訴えていたが、民主党政権は短命で終わり、安倍1強体制になっている。めざしていた政治の姿と異なる現状をどう見るか。

 この10年の日本の政治をみると、民主党による政権交代が国政を大きく前進させたと思う。民主党政権自体には不満がいっぱいあったが、政権交代をしたことで、自民党が変わったことが最大の功績だ。

 麻生政権の末期のとき、自民党は国民の気持ちから完全に離れた政党になっていた。政権交代をさせられたことで、二度と野党になりたくないという気持ちがすごく強くなったのだろう。民主党の最大の欠点は、決定しないことだったが、安倍政権は内閣人事局を使って霞が関を動かし、どんどん政治決定をしている。党内や霞が関、支持層の中に異論反論があっても、最後は決定して押し切るし、世間から大きく支持を失いそうな場合には柔軟に修正する。

 このような状況だからこそ、自民党が再び、一部の声を代弁する党や、森友学園や加計学園の問題対応のように世間を無視する傲慢(ごうまん)な党にならないようにするために、そして野党との切磋琢磨(せっさたくま)の中で改革をもっと進めて日本を新しい針路に導いてもらうためにも、政権交代可能な強い野党がどうしても必要だ。与党には野党に転落する危機感を常に抱かせなければならない。だが、今の野党は弱すぎる。勢力拡大ができておらず、与党に緊張感を与える環境をつくれていない。

 だから、森友学園・加計学園問題、陸上自衛隊の日報問題が象徴だが、政府・与党に緊張感がなくなっている。霞が関の対応は国民をばかにしている。特に財務省は徴税権を持ち、納税者に対しては厳しく事実説明や証拠書類を求めるのに、自らのあの態度はあり得ない。また実質的な事業者選定に入った段階で、安倍首相が加計学園の理事長とゴルフをしたり会食したりしたら、不正はなくても外形的公正性に反する。大阪府のルールだったらアウトだ。

 ――野党が弱い現状について、日本維新の会を立ち上げた立場として、自身の責任をどう考えるか。維新は「是々非々」を掲げるが、それが結果として、安倍1強体制を助けているのではないか。

 僕も張本人なので責任はある。維新を立ち上げたとき、批判ばかりの万年野党とは違う「是々非々」を掲げた。それは、いいものは進め、だめなところは「徹底的に」批判するという「強力な」是々非々のつもりだった。しかし、今の維新は「非」の部分が全く弱い。

 政府・与党に問題があれば、僕…

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