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 長崎県諫早市の諫早湾干拓地で営農する農業法人2社が、野鳥の食害で数千万円の被害を受けたとして、土地を管理する県農業振興公社などに損害賠償を求め、近く長崎地裁に提訴する。法人側への取材で25日わかった。

 2社は国営諫早湾干拓事業をめぐる潮受け堤防の開門差し止め訴訟の原告に加わっているが、「訴訟の盾として利用されてきただけ。もう義務はない」と取り下げる方針だという。

 2社は諫早湾干拓地でリース方式による営農が始まった2008年に入植。計約40ヘクタールで露地野菜を中心に栽培している。近年は冬になると堤防内側の調整池などから飛来するカモにレタスやブロッコリーなどが食い荒らされ、多額の被害を受けてきたという。

 公社は複数の営農者からカモ被害の対策を求められ、県や市とともに昨年2月から捕獲に乗り出したが、提訴する1社の社長は取材に、「焼け石に水。被害は収まらない。土地の貸主としての責任を怠っている」と主張している。(堀田浩一)