高円宮憲仁さまから、妃・久子さまへの最初のプレゼントは、指輪でもブローチでもなく、装身具の「根付(ねつけ)」でした。印籠(いんろう)や巾着などを和服の帯から提げる際に使う「留め具」です。

 1984年の夏のこと。当時、お二人は婚約内定期間中でした。高円宮さまはご自身の干支(えと)、午(うま)にちなみ、十二神将のウマをかたどった根付を久子さまへの誕生日プレゼントとして贈りました。婚約発表の記者会見で「お誕生日に何を贈られましたか」と聞かれ、久子さまが「根付」と答えると、記者団に困惑が広がったといいます。

 久子さまは1月20日、千葉県佐倉市内であった講演会で、その記者会見のときのエピソードを明かしました。「指輪とかブローチとか言って欲しかったところを根付。はてなマークが飛び散りました」。そう振り返ると、約600人の聴衆からドッと笑い声が上がりました。

 根付は、人々が日常的に和服を着用していた江戸時代、優れた芸術性と遊び心を備えた工芸品として発展しました。近代に入ると、欧米でも高い人気を博したそうです。久子さまは結婚前から根付に関心があり、結婚後は高円宮さまも熱心に収集したり、作家と交流したりするようになりました。

 先に紹介した久子さまの講演会は、ご夫妻のコレクションを集めた根付展「てのひらの小宇宙」が千葉県佐倉市の佐倉市立美術館で開幕したことを記念して開催されたものです。久子さまはオープニングセレモニーに出席した後、約1時間の記念講演に臨みました。壇上の久子さまは、出展品の中から、とっておきのものを一つ一つスクリーンに映し、その特徴と楽しみ方を語りました。ユーモアを交えた話しぶりに、会場には度々、和やかな笑い声が上がりました。

 久子さまは「我が家の根付の楽…

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