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 第90回記念選抜高校野球大会(日本高野連、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)に、由利工が「21世紀枠」で出場することが26日決まった。同校の甲子園出場は春夏通じて初めて。吉報を伝えられた選手たちは喜びを爆発させた。

 午後3時過ぎ、校長室に「出場決定」の電話が来た。夏井博実校長は「創部56年で歴史の一ページを開いてくれた。選手たちの頑張りのおかげです」。

 うれしい知らせは、すぐに41人の部員たちに伝えられた。夏井校長が「甲子園、行くぞ!」と拳を突き上げると、選手たちも「おー!」と笑顔で応じた。

 中堅手の土井幹太選手(2年)は「うれしい。甲子園でも、自分たちらしい野球がしたいです」。右翼手の石原龍之介選手(同)は「21世紀枠の期待に応えられるように練習したい」と声を弾ませた。

 集まった保護者らにも笑顔が広がった。二塁手の大友丈選手(同)の父、大友雄さん(39)は金足農OBで、1995年夏の甲子園に出場した。「親子で甲子園の夢がかなった。まずは、おめでとうと声をかけたいです」

 昨秋からの新チームは、土壇場での粘り強さが持ち味だ。秋季県大会の第3代表決定戦で、能代から七回に一挙4点を奪って逆転し、初の東北大会への切符をつかんだ。

 東北大会初戦の弘前東(青森)戦でも、2点リードされた九回に3点をもぎ取って逆転勝ち。敗れた準々決勝も、大会準優勝の花巻東(岩手)に2―4と食らいついた。

 初めての大舞台にも、気負いはない。畑山陸翔(りくと)主将(2年)は「甲子園常連校と対戦してみたい。一球に執着して、ひたむきに追いかける姿勢を見てほしい」。佐藤亜蓮(あれん)投手(同)は「強豪校相手でも、思う存分に力を発揮して、いい試合をしたい」と話した。

 同校の甲子園初出場決定を受け、佐竹敬久知事は「甲子園では粘り強くひたむきな由利工らしい野球で旋風を巻き起こしてほしい」とのコメントを出した。(石川春菜、緒方麦)

能代松陽 出場逃す

 昨秋の東北大会で県勢最高の4強に進んだ能代松陽に、初出場決定の知らせは届かなかった。授業を終えて集まった選手らは、落選を伝える千葉慎作校長の言葉を神妙な顔で聞いた。

 「現実を受け止めたい。でも積み重ねてきた練習は意味があると思う」と佐々木洸主将(2年)。最速140キロの直球を投げる佐藤開陸(かいり)投手(2年)は「この悔しさをバネに、夏は甲子園で勝てるようになりたい」と前を向いた。

 工藤明監督は「東北大会の準決勝で(2―16で)敗れた聖光学院(福島)と比べると、足りないものが多い。バッテリーを中心に勝ち上がれるチームをめざす」と話した。(山田佳毅)

由利工の昨秋の戦績

◇県大会

2回戦   ○5―1秋田修英

準々決勝  ○6―2湯沢翔北

準決勝   ●1―5能代松陽

代表決定戦 ○4―1能代

◇東北大会

2回戦   ○5―4弘前東(青森)

準々決勝  ●2―4花巻東(岩手)

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