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 世界各地にいる「セグロミズナギドリ」に分類されている小笠原諸島の海鳥が、DNA分析の結果、実は固有種だったと、森林総合研究所が発表した。103年前の発見時は固有種とされ、「オガサワラミズナギドリ」と呼ばれたが、この分類で正しかったという。研究者は、名前を元に戻すことも検討すべきだと提案している。

 この海鳥は体長約30センチで、腹が白くて背が黒く、岩の隙間や地中に穴を掘って集団営巣する。1915年に発見された時は新種の固有種とされ、「オガサワラミズナギドリ」との和名がつけられたが、熱帯から亜熱帯まで世界の島々に広く生息する「セグロミズナギドリ」に外見などが似ていることから、次第にその亜種とされるようになり、74年から和名も「セグロミズナギドリ」になった。

 ところが、11年前の東京都の調査などで小笠原諸島の南硫黄島と東島に推計数千組のつがいがいるとわかり、同研究所などが10羽の血液などをDNA分析した結果、全くの別種で小笠原の固有種と判明した。

 国内では2島でしか繁殖が確認されておらず、環境省のレッドリストですでに絶滅危惧種に指定されている。調査した川上和人・主任研究員は「固有種とわかり、重要性がこれまで以上に高まった。小笠原の名を冠した和名に戻せば、保全意識が高まりやすい」と話している。(三嶋伸一)