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 原爆投下直後の広島を舞台にした絵本「おこりじぞう」の挿絵などで知られ、反戦・平和運動を進めた画家・詩人の四国五郎さん(1924~2014)の画文集「わが青春の記録」が出版された。出征、シベリアでの抑留、弟の被爆死――。波乱の半生を四国さん自ら刻んだ魂の記録だ。

 四国さんは20歳で徴兵され、旧満州(中国東北部)で関東軍の兵士となった。旧ソ連軍と戦い、地雷を持って戦車の下に飛び込む要員として自爆の順番まで決まっていたが、直前に終戦。その後はシベリアで3年以上、抑留生活を強いられた。極寒、強制労働、栄養失調といった過酷な環境の中でも、クレジットカード大の小さな手帳を作り、トイレの中などで小さな文字や絵を書き付けた。その「豆日記」を軍靴の奥に忍ばせて収容所から命がけで持ち出した。当時、収容所の情報を持ち出すことは旧ソ連からスパイ行為とみなされ、厳罰の対象だった。

 1948年11月に帰国すると、「豆日記」を頼りに、記憶が遠のくのを恐れるように、生い立ちから戦争で体験したことを大急ぎで絵や文章にしていった。画文集は約1千ページ。50年に完成した。

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