【ノーカット】「はれのひ」破産手続き開始決定 篠崎社長が記者会見=瀬戸口翼撮影
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 着物店「はれのひ」(横浜市)が突然店を閉じ、多くの新成人が晴れ着を着られなくなった問題で、篠崎洋一郎社長(55)らが26日夜、横浜市内で記者会見し、「一生に一度の成人式を台なしにし、取り返しのつかないことをした」と謝罪した。同社は横浜地裁に破産を申請し、26日付で破産手続き開始決定を受けた。

 問題発覚後、篠崎社長が公の場に姿を見せたのは初めて。同席した弁護士によると、債権者は約1600人で、うち約1300人が新成人らとみられる。負債総額は10億円以上になる可能性があるという。

 会見で篠崎社長は、店舗の拡大などで資金繰りが苦しくなったと説明。昨年4月ごろから経営の行き詰まりを感じ始め、昨秋以降、経営難から金融機関に融資の相談をしたが、いずれも断られたという。ただ昨年12月中旬まで注文を受けていたといい、成人式に向けて「業者や金融機関とぎりぎりまで交渉していた」と述べた。消費者をだましたのでは、との問いには「そういうつもりはなかった」と話した。

 現時点では顧客から預かるなどした振り袖約1200着が保管されているといい、今後、返還を進めるという。一方、破産管財人に選任された増田尚(ひさし)弁護士は朝日新聞の取材に「会社の財産は多く見積もっても300万円ほど」と明らかにした上で、同社が保有するレンタル用着物の資産価値は低く、「被害者への配当は、ほとんどできない可能性がある」と語った。

 神奈川県警は被害者から相談を受け、契約内容や履行状況の情報収集を進めている。今後、同社の財務状況を詳しく調べ、経営実態を解明する方針だ。

 横浜市の消費生活総合センターには26日午後6時までに381件の被害相談が寄せられ、契約額ベースの被害額は計約1億2100万円にのぼる。(豊岡亮、斎藤茂洋)