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 アフガニスタンの首都カブール中心部で27日午後1時ごろ、警察を管轄する内務省の施設前で爆発があり、保健省によると、少なくとも市民ら95人が死亡、約160人が負傷した。自爆テロとみられる。反政府武装勢力タリバーンが、警察を狙ったとする犯行声明を出した。

 現場はカブール市中心部の公官庁や外国大使館、病院などが集まる地区。内務省などによると、救急車を装った車が同省の施設の入り口付近に近づき、爆発したという。大量の爆発物を載せていたものとみられる。地元テレビは、路上に黒こげの車の残骸が散らばり、鉄柱がなぎ倒されている様子を伝えた。近くを歩いていた主婦のシャーラさん(38)は朝日新聞の取材に「爆風に飛ばされ、5歳の娘とともに失神した。数分後に意識が戻り、遺体をよけながら必死で子どもを抱えて逃げた」と振り返った。

 アブドラ行政長官は声明で「市民を狙ったテロは常軌を逸している。我々は結束して敵に打撃を加える」と述べた。

 カブールでは20日夜、政府要人や外国人が利用する高級ホテル「インターコンチネンタルホテル」が襲撃を受け、宿泊客ら少なくとも22人が死亡したばかり。その際もタリバーンが犯行声明を出していた。

 内務省のテロ対策部門の捜査幹部は取材に対し、爆発物の製造元などの分析から今回の爆発やホテル襲撃はタリバーン内の強硬派「ハッカーニ派」が主導したとの見方を示した。ハッカーニ派は現在、米トランプ政権に重点監視され、米無人機攻撃で幹部が相次いで殺害されており、アフガン国内のテロで反撃に出ている可能性がある。

 タリバーンや過激派組織「イスラム国」(IS)が勢力を広げる同国では、省庁や治安機関、銀行、礼拝所、ホテルなど人が多く集まる場所を狙った自爆テロや戦闘が日に70件ほど起きている。駐留米軍がアフガン当局を後方支援しているが、訓練不足などで失地が続き、アフガン当局の力が及ぶのは国土の6割程度にとどまっている。

 テロや戦闘は政府にダメージを与えることを狙ったものだが、現場では大勢の市民が巻き添えになっており、国連アフガン支援団(UNAMA)によると同国では昨年1~9月だけでも市民2640人が死亡、5379人が負傷した。(イスラマバード=乗京真知)

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