【動画】受験する君へ 奮闘、インドでラーメン店 理工学部出身店長の次の戦略=高橋雄大撮影

 カレーの本場インドにもラーメン店があります。でも、現地の人がつくるラーメンは、日本人には塩辛かったり甘かったり麺がのびていたり。メーカーのインド駐在員だった秋元聡さん(44)は「在住日本人にも現地の人にも喜ばれるものを」と、思い切って会社を辞めて南部チェンナイでラーメン店を開店しました。大学の理工学部からエンジニアを経てラーメン店主になって見えたものとは。

「本格ラーメン1号店」

 インド南部チェンナイにある大手自動車メーカーの拠点に、ブレーキ設計のエンジニアとして2012年春から2年間駐在していました。世界的なラーメンブームの影響で、ちょうどその頃にチェンナイにも現地の人が作るラーメン店がオープンしました。だけど日本人の舌には塩辛かったり甘かったり。麺ものびていて駐在員はみんながっかり。そんな様子を見てここで本格的なラーメンを作れば駐在員にもインドの人にも喜ばれるのではないかと思ったのです。

 駐在期間が終わっていったん日本に戻り、2015年3月に自動車メーカーを退職。4カ月後の7月にラーメン店「AKI BAY 秋平(アキ・ベイ)」1号店を開業しました。

 急いだのには理由があります。一つは「インドの本格ラーメン店第1号」の座を他人に奪われて後悔したくないという気持ちです。もう一つは人脈です。

 当時、現地の日本人会の理事をしていて駐在員のほぼ全員と顔見知りでした。駐在員の滞在期間は2~3年なので、親しくなった人たちがチェンナイにいる間に店を立ち上げようと準備を急ぎました。

 海外で日本人向けレストランを開くには、駐在員らが3千人いないと経営が成り立たないといわれます。チェンナイに滞在する日本人は約700人。他にも日本食店があるので、日本人相手だけでは成功できません。

 そこで、ベジタリアンが多いインドの人たち向けに、出し汁も野菜からとるラーメンもつくっています。その「Vege Soba(ベジそば)」は1杯480ルピー(約820円)と、現地の人には決して安くはありません。しかし、本物の味を提供すれば受け入れてもらえると思っています。今では少量をみんなで分けるというチェンナイの人々の好みもわかってきましたので、1品の値段を下げて量を少なくする工夫もしようと考えています。

トラブルまたトラブル

 インドでの出店はトラブルの連続です。電気やガスの供給が不安定で、突然止まります。携帯電話のライトをお客さんに照らしながらラーメンを食べてもらったこともあります。日本人の店らしくトイレに温水洗浄便座を付けようとしましたが、水の成分が日本と違うせいか石灰のようなものがノズル内にたまって使えなくなりました。

 1号店が開業した年の暮れには…

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