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「トランプ王国」熱狂のあと ラストベルトに住んでみた:7

 選挙中にトランプを支持したものの、いざ政権が発足すると、その行方に不安を感じている人がいる。前項に続き、今回もそんな人々の話を紹介したい。彼らの動向が今年の中間選挙、そして2020年の大統領選に響くと思うからだ。

 政権発足から3カ月ほどが過ぎた昨年4月末、ケンタッキー州の山奥で、私と同世代の白人夫婦と知り合った。石炭業がすっかり衰退した地域。人口の98%が白人だ。

 山道を車で走っていると、道路脇の歩道にシートを敷いて不用品を売っている人が見えた。スピードが出ていたのでいったん通り過ぎてしまったが、車が止まらなそうな場所でやっているからには相当な事情があるのだろうと気になり、数キロ先でやっとUターンできる場所を見つけ、戻ってみた。

 トランプが熱心に掲げた「石炭産業の復活」に期待した夫婦だった。

 「不用品を売って、生活費にできればいいかな。1日の売り上げ? そうね、10ドルの時もあれば20ドルの時も。さっきの客は古いキルトを3枚も買ってくれた。昔わたしの祖母が手縫いで作ったキルト。3枚で24ドルになった」

 主婦シェリル・ウィリアムソン(38)は売上金を入れたポケットに手を当てて笑顔で語った。夫のティム(40)は、たばこを吸いながら地元の事情を話してくれた。

 「こんなガレージセールでも、毎月の1日と15日は売れ行きがいい。人々が追加保障所得(SSI)や身体障害者向けの給付を手にする日だからね。まずは電気代や水道代を払ってから、ここにやって来る。ウォルマートやピーブルス(Peebles)では高くて買えない物を、使い古しでもいいからと買いに来る。この辺りは炭鉱なしではやっていけず、生活困窮者ばかりだよ」

 一般的に「ウォルマートでの買い物」とは、中国など海外で大量生産された商品を安価に買うという趣旨で使われている。ティムの発言はその意味で逆だった。このような発言は私の米国取材3年半で初めてだった。

 2人と出合ったパイク郡の国勢…

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