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 草津白根山の噴火で亡くなった陸上自衛隊の伊沢隆行陸曹長(49)=3等陸尉に特別昇任。友人らは「いつも笑顔で思いやりのあふれる人だった」と惜しむ。

 知人らによると、伊沢さんは青森県十和田市出身。高校卒業後、実家が営んでいた理容店を継ぐため、都内の専門学校に通ったが、断念して1988年に陸自に入隊した。2013年に一度退職し、青森県内で整体院を開いたが、17年3月に約1年の任期で自衛隊に復職した。自衛隊では東日本大震災や林野火災などの災害現場を経験した。

 高校で同級生だった長谷昭子さん(49)=十和田市=によると、数年前の同窓会で、伊沢さんは震災被災地での遺体の捜索活動を思い詰めた表情で話していた。「精神的に相当つらい現場だったんだ」と感じた。わが子の話になると笑顔に戻り、長谷さんは「優しすぎるくらいの人だった。まだまだ子どもたちと一緒にいたかったろうに」と悼んだ。

 昨年12月、伊沢さんは児童養護施設の子どもたちをディズニーランドに招く活動に参加した。名古屋市の主催者によると、子どもたちから「いざわっち」と呼ばれ、イベント後、「施設に行きたい」「来年も参加したい」と話していたという。

 噴火当日は、積雪地での訓練中だった。隊員の一人は、他の隊員をかばって噴石が直撃したと話しているという。小学校から高校まで一緒だった十和田市の佐藤百年(ももとし)さん(49)は「10分前にでも警戒できていれば。人が入る火山の噴火予知は、もう一歩進んだものにできないのだろうか」と悔しがった。(三浦淳)