[PR]

 堺市堺区の住宅で27日午後3時ごろ、「洗濯機の中に子どもが閉じ込められて、意識がない」と119番通報があった。大阪府警によると、洗濯機の中からこの家に住む男児(5)を救出したが、搬送先の病院で死亡が確認された。男児があやまって洗濯機の中に入った可能性もあり、府警は29日にも司法解剖して死因について調べる。

 堺署によると、父親(32)が1階の洗面所で、洗濯機の中に男児が閉じ込められているのを発見し、通報した。洗濯機はドラム式で、高さ約1メートル、幅約70センチ、奥行き約60センチだった。発見当時、洗濯機は動いていない状態で、ドアは閉まっていた。

 男児に外傷はなく、病院の医師によると、窒息した時に出る症状が確認されたという。

 現場は戸建てが並ぶ住宅街の一角で、男児は父親と母親(32)と3人暮らし。発見当時、母親は外出中で、父親と男児は昼食後、2階の部屋で寝ていた。父親が起きたところ、男児の姿が見えなくなっていたという。

 

防止策に「チャイルドロック」「中から開く機能」

 ドラム式洗濯機の中に子どもが閉じ込められ、死亡する事故は、国内や海外で過去に何度も起きている。

 2015年6月には、東京都青梅市の住宅で、ドアが閉じた洗濯機の中で7歳の男児がぐったりした状態で発見された。内部には取っ手などはなく、ドアは内部から開かない仕組みで、密閉された空間で窒息死したとみられる。08年以降、米国や韓国でも同様に子どもが洗濯槽に閉じ込められ、死亡する事故が相次いだ。

 ドラム式洗濯機のドアは同様の構造のものが多い。消費者庁は14年と15年、一般向けのメールで注意を喚起。子どもが勝手に入らないようにドアを閉めることや、ゴムバンドをかけるなどしておく防止策を呼びかけた。メーカーも取扱説明書で注意を促したり、本体に警告のシールを貼ったりしている。

 日本電機工業会(東京)は、チャイルドロック機能の活用を推奨する。運転中だけでなく、電源を切った状態でもドアが開かないようにできる。事故防止に効果があるとされ、多くの機種に採用されている。

 青梅市の事故後、各メーカーは安全対策を強化。ドラム内に閉じ込められても、内側からドアを開けることができる「閉じ込め防止機能」を付けた機種も販売された。ただ、大阪市の大手家電量販店の売り場担当者によると、この機能付きの機種は数が少なく、「まずはチャイルドロックを役立ててほしい」と話している。

     ◇

家庭での子どもの事故防止に取り組む「京(みやこ)あんしんこども館」(京都市)の中辻浩美看護師の話

 遊びの一環で、大人では想像がつかないようなことをしてしまうのが子ども。4、5歳くらいになれば親の注意を理解できる年齢。洗濯機に入ったり、洗面台に上がったりして遊ぶことは危険ということをしっかりしつける必要がある。子どもだけでは洗面所に入らないようにしている家庭もあると聞く。チャイルドロック機能がある洗濯機を選び、常にロックをかけることや、ドアが簡単に開かないように安全具を使うことも大切だ。

 

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/