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 障害のあるなしにかかわらず、暮らしやすい社会をめざす障害者差別解消法施行から、まもなく2年。法には障害者の事情に応じた「合理的配慮」の必要性が盛られているが、行政を含め、まだまだ理解は進んでいないといえそうだ。

 

「要望あれば対応」 進まぬ現場

 「様々な通知が行くので、全て対応するのは難しいんです」

 昨年、福岡県内の70代の鍼灸(しんきゅう)師の男性は、市役所から税金の督促状が届いたため、電話した。「事前に電話で教えていただけないか」。だが、担当の職員からそう断られた。

 男性は全盲。督促状にヘルパーが偶然気づいて分かったが、すべての郵便物をヘルパーに見てもらうわけにもいかない。放置しがちになるため、電話での対応を頼んだ。男性は仕方なく、行政機関4カ所に行き、自分で封筒に部署名を点字で打ち込んで、その封筒を使うよう頼んだ。

 だが、今月、同じ部署から別の封筒に入った確定申告に関する書類が届いた。点字はなかった。男性は「事情を共有してくれると思っていたのに……」。

 取材で、市の担当部署に尋ねたところ、「一部の通知のみという理解だった。確定申告の担当は別の係。部署全体で対応が必要であれば、また申し出てもらいたい」と説明された。

 障害者差別に詳しい岡山理科大学の川島聡准教授(障害法)は、この市役所の対応について、「法律の最小限を守ることにとどまり、障害者の負担が大きい。市役所がもう少し気を回せば負担は軽くなるのでは」と疑問を呈す。

 2016年に施行された障害者…

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