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 東京五輪でスポーツに触れた人に、その後のイベントにも関わっていってもらいたい――。2020年東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会は、運営に関わった職員やボランティア、観戦希望者などの情報をデータベース化することを検討している。大会後は競技団体などが引き継いで使えるようにする予定だ。

 「国内では体系的なデータベースは少ない」と大会関係者が話すように、日本では競技団体を超えた情報共有は少ない。「東京五輪で育った人材が、大会後のスポーツイベントの運営で活躍したり、競技人口の拡大につながったりすれば、良いレガシー(遺産)になる」と関係者は語る。

 参考にするのはロンドン。12年ロンドン五輪の組織委は、ボランティア応募者や観戦希望者ら500万人以上のメールアドレスなどをデータベース化。大会後は官民が共同事業体を設立して、管理している。15年のラグビーワールドカップや昨年の陸上の世界選手権などでボランティア募集の窓口になった。

 20年東京大会では、組織委の職員は8千人規模、ボランティアは11万人以上になる予定だ。情報の流出を防ぐセキュリティー対策などが課題だが、関係者は「十分な対策と説明をしたい」と語る。

学生の積極活用も

 組織委は、データベースを含む東京大会のデジタル戦略を今春にもまとめる。炎天下での入場待ち時間の表示や、車いすやベビーカーの観客向けのバリアフリー案内などを盛り込んだスマートフォン用アプリを聖火リレーが始まる20年春までに開発。競技会場を所有する自治体などに向け、公衆無線LAN(WiFi)の整備を促すガイドラインも公開する方針だ。

 若い人材の力も積極的に借りる方針だ。3月末には、学生からアプリのアイデアを募る催しを開く。大会本番では、各競技会場でデジタル機器を統括する職員の補佐役に学生を登用することも検討している。(前田大輔