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 携帯電話大手が春の入学を控えた若者向けに投入した「学割」プランが出そろい、大手3社は格安SIM各社では買えない米アップルの「iPhone(アイフォーン)8」を前面に押し出した。例年以上にiPhoneを猛プッシュする背景には、格安業者への対策に加え、最上位機種「X(テン)」の登場で「8」の在庫に余裕があるという事情もありそうだ。

 NTTドコモは、25歳以下の場合、基本料金などを1年間、1780円から280円(料金はすべて税別)に下げる。iPhone8の端末代も、月3425円(24回払い)のところを月1200円(同)に下げる。データ通信料金を保護者がまとめて支払うプランに入ることが条件だが、子どもの分の基本料金と端末代を合わせて月1480円で済む計算だ。

 ドコモ広報は「申し込みは好調だ。『8』をこの値段で使えることが高く評価されている」。昨季より1カ月近く早い昨年12月27日に学割の受け付けを始め、価格面のライバルとなる格安SIM業者に先手を打ったのも一因という。

 KDDI(au)もiPhone8を「半額で買える」と売り込む。データ通信量が最も少ない場合、通信料金と端末代を合わせて月3634円から使える。ただし、2年後もauと契約し、iPhone8を下取りしてもらって新しい端末にすることが条件だ。

 ソフトバンクも6~18歳の新規契約者向けに、iPhone8の端末価格(24回払い)を、月3600円超から月2315円にする特典を導入。通信料金を含めて月4295円から利用できる。新たに学校の先生も学割の対象に含めたのも特徴で、教育現場でスマホへの抵抗感を薄める狙いもありそうだ。

 ある業界関係者は「学割商戦でここまでiPhoneを前面に出したことはない」と話す。アップルは昨秋、新型iPhoneに加えて、最上位の「X」を売り出した。この関係者は「最上位機種に人気が集まった一方で、『8』の在庫が多くなる傾向があり、学割商戦で販売を進めている」とみる。

 一方、格安SIM業者の大半は学割プランを導入していない。格安業者の広報担当者は「もともと大手より安い料金を設定しているので、これ以上割り引くと経営への影響が大きくなる」と話す。(徳島慎也)