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 住居がなく、東京都内のインターネットカフェなどで平日に寝起きしている人は約4千人――。都がそんな「ネットカフェ難民」の推計結果を公表した。失業や退職を機に住居を失った人が5割を占め、その後も不安定な仕事に就く人が多いという。都は安定した職業への就労など効果的な支援策を検討する。

 都は2016年11月から17年1月、都内のネットカフェやカプセルホテルなど502店舗や利用者ら約1千人を初めて調査。その利用実態などから、ネットカフェなどで朝まで過ごす人は平日で1万5300人と推計した。回答者のうち4分の1が住居がないと答えたことから、4千人と推計したという。

 さらに、該当者のうち363人に面会や書面で調査したところ、98%が男性だった。年代別では30代が39%で最も多く、50代が29%、40代が17%と続いた。44%は「駅や路上などで寝起きすることがある」と答えた。

 住居を失った理由は「仕事を辞めて家賃が払えない」「仕事を辞めて寮などを出た」が計54%。「家族との関係悪化」が13%だった。現状は87%が仕事には就いているが、そのうち労働形態はパート・アルバイト(41%)、派遣労働者(40%)など不安定な働き方が計86%を占める。回答者の47%は月収「10万~15万円」で、「5万~10万円」も13%いた。

 「今後、求職活動の予定はない」と答えた人は43%だった。一方、求職活動をしている人は15%いたが、「求人条件の年齢があわない」(26%)、「履歴書に書く住所がない」(23%)などの悩みを抱えていたという。

 都は08年から「ネットカフェ難民」と呼ばれる人たちの住居探しや就労などの支援をしている。今回の結果について、担当者は「一定の収入がある人も少なくなく、多様化している。きめ細かな支援や相談窓口に関する情報提供が必要」といい、より効果的な施策を検討するという。