拡大する写真・図版 本文とは別の九州の繁殖業者。ここでも、繁殖犬はひとつのケージに1、2匹ずつ入れられ、足元はやはり金網になっていた

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 ペットショップなどで売られている子犬や子猫。その親たちの境遇について考えたことはありますか? 日本では毎年、のべ80万匹前後の犬猫が流通しています。多くの子犬が生まれる場となっている繁殖業者を、関東地方で取材しました。

 「うちの犬たちは不幸です。私から見てもかわいそうです」

 犬の繁殖業を営む女性は、そう話し始めた。

 繁殖業を始めたのは20、30年前。最初に用意した繁殖犬は数十匹だった。それがいつの間にか増え、いまでは約150匹の繁殖犬を抱える。小型犬を中心に複数の犬種を扱っている。

 飼育施設の中に案内されると、犬たちの甲高い鳴き声に包まれた。

 30平方メートルほどの広さに、50~70センチ四方の金属製のケージが所狭しと積み重ねられていた。すべてが3段重ねで、ひとつのケージに1、2匹ずつ犬が入れらている。

 「狭いスペースの中でなるべく多くの犬を飼育しようと考えるのが、ブリーダー(繁殖業者)の常識です」と女性は説明する。以前は3、4匹ずつケージに入れることもあったが、犬同士のケンカが起きることから1、2匹ずつに改めたという。

 犬たちの足元は金網になっている。金網の下にトレーが敷かれ、そこに糞尿(ふんにょう)が落下する仕組みだ。子犬も含めれば常時200匹近い数の犬の面倒を見るには、こうした飼育環境にせざるを得ないと話す。

 「犬たちは1日3回くらいウン…

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