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 NECは、2018年度にも国内で3千人の希望退職を募る。国内の従業員数の約4%に当たる。国内9工場の統廃合も進め、家庭用蓄電システムの開発・製造からは撤退。人工知能(AI)の普及などで世界的にIT業界は活況だが、海外展開に出遅れ、業績が伸び悩んでいるためだ。

 30日に発表した新経営計画(18~20年度)に盛り込んだ。希望退職の主な対象は、経理や人事などの管理部門と、低迷する通信機器事業。新野隆社長は人員削減の理由について「配置転換で対応をしてきたが、スピードが遅く、売り上げが伸びない」と述べた。削減後は年間で約300億円の費用減が見込める。統廃合する工場は「今後具体的に検討する」と明かさなかった。

 NECの売上高は00年度に5兆4千億円あったが、いまは半分ほどの水準だ。主要事業だった半導体やパソコンは売却。ITサービスと通信機器を柱にしているが、海外進出に出遅れ、売上高の海外比率は25%にとどまる。16年4月から始めた3カ年の経営計画も、業績の低迷で昨年4月に撤回を余儀なくされた。

 新計画では、売上高は16年度比で12・6%増の3兆円、純利益は3・3倍の900億円に伸ばす目標を掲げた。得意の顔認証技術を生かし、とくに海外での防犯事業を伸ばす計画だ。(西尾邦明)