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101年目のパナソニック 岐路に立つ:2

 シリコンバレーで目指すのは、原点である「ベンチャー」への回帰だ。

 1918年3月7日、松下幸之助は、大阪市福島区の自宅1階を小さな工場にして、松下電気器具製作所(現パナソニック)を創業した。アップルの創業者スティーブ・ジョブズが、自宅ガレージでパソコンを作ったのと重なる。

 「こんなものは実用にならない」

 幸之助が大阪の大阪電灯(現関西電力)勤めだったとき、上司から浴びた一言が、起業のきっかけだったという。手には、電球をねじ込むソケットの改良品を持っていた。

 コンセントが無い時代、電灯と電化製品を同時に使える「二股ソケット」がヒットし、成長の足がかりを得る。27年に電気アイロンを出して家電に進出。戦後、家電の普及とともに会社はどんどん成長した。

 松下がとったのは、他社が製品を出した後に、安く、品質を向上させたものを売り出す戦略だ。低コストで大量生産する技術には磨きをかけた。「マネシタ電器」とからかわれることもあったが、幸之助は動じない。「よその品物の良いところを徹底的に研究して、何か一つか二つ、足せばええ」

 高度成長期にはカラーテレビが…

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