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 福岡県糸島市のゴルフ場で昨年11月、心肺停止した男性客(78)に自動体外式除細動器(AED)を使うなど素早い救命措置を行い、連係プレーで命を救ったとして、客やゴルフ場従業員計8人が市消防本部から感謝状を贈られた。

 11月6日午後3時40分ごろ、糸島市二丈吉井の二丈カントリークラブのクラブハウス玄関ロビーで、男性が突然椅子から崩れ落ちるようにして倒れた。

 居合わせた客の藤河たつ江さん(65)は、夫の正人さん(67)と従業員の阿部豊子さん(58)に知らせた。正人さんは男性に脈拍がないことなどを確認してすぐに心臓マッサージを開始。阿部さんは119番通報した。

 マッサージは従業員の吉川雅之さん(43)と、応急手当普及員の資格を持つ客の昇功一郎さん(43)にバトンタッチ。救急隊員の到着まで続けられた。

 一方、支配人代行の広瀬利志さん(41)は、近くの部屋に設置されていたAEDを持って現場に急行した。従業員の脇山千尋さん(35)が同僚の麻生真純さん(36)とAEDを装着し、作動させた。

 救急隊員到着まで9分間。一連の迅速な救命措置が奏功し、男性は一命をとりとめた。後遺症もなく、社会復帰しているという。

 1月にあった表彰式にはうち5人が出席。岸原昌広消防長は「みなさんの素早い判断と処置で命が救われた。感謝します」とたたえた。昇さんは「男性の声が出始めた時、『最悪の事態は避けられた』と思いました」。藤河正人さんは「後遺症を心配していましたが、無事退院されたと聞いて安心しました」と話した。

 総務省消防庁の調べでは、2016年に全国で一般市民がAEDなどを使って救命活動したのは1204件。1カ月後の生存率は約53%という。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(鳥居達也)