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 フィギュアスケート男子の宇野昌磨(トヨタ自動車)が好スタートを切った。冒頭の4回転フリップで着氷が乱れたが、持ち直した。4回転トーループからの連続ジャンプをきれいに決めると、トリプルアクセル(3回転半)も成功。「特別な緊張感はなかった。最後まで自分の演技ができた」。唯一の100点超えで男子シングルSPトップに立ち、笑顔が出た。

 今季初戦だった昨年9月のロンバルディア杯で自己ベストをマークしてから、シーズン後半になるにつれて試行錯誤が続いた。12月のグランプリファイナル、1月の四大陸選手権ではジャンプのミスが出て2位。四大陸から帰国後、地元の名古屋ではジャンプに重点を置き、練習を積んだ。だから、この日はライバルたちにジャンプでミスが続出しても、冷静だった。「練習してきたことを信じて、何も考えずに思い切り跳ぶ、と。それだけです」

 フィギュア日本代表では、トップバッターで登場した20歳。「個人戦の前に団体戦があるのは初めてで、チーム一丸となって良い順位を取れるように最善を尽くしたい」。世界王者の羽生結弦(ANA)が団体戦を回避した中、しっかりと自分の役割を果たし、日本に勢いをもたらした。

 「五輪は通過点」。五輪シーズンに挑む今季、報道陣に意気込みを問われる度にこう答えてきた。「どの試合も悔しい思いをしたくない。いい演技をしたい」。宇野にとって初の五輪の戦いが幕を開けた。