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 性的少数者のための駆け込み寺を大阪府寝屋川市に建立しようと、高野山真言宗の僧侶柴谷宗叔(そうしゅく)さん(63)が寄進を募っている。自身も生まれつき体と心の性が一致しない性同一性障害で、50代になるまで誰にも打ち明けられず苦しんだ。性は多様でいいという思いを込め「性善寺(しょうぜんじ)」と名付けることに決めている。

元全国紙記者、阪神大震災が転機に

 男性として生まれた柴谷さんは、小学生の頃から違和感があった。野球やサッカーで遊ぶ男子の中に溶け込めず、女子と一緒に遊びたくても輪に入れない。中学校では校則で丸刈りを強いられ、髪の毛を伸ばしてスカートをはく女子がうらやましかった。

 男は男らしく。父に言われ続けた。「なよなよしている」と、手を上げられることも少なくなかった。

 大学進学で上京。新宿のゲイバーに通った。自分と同様、出生時の性別が男性で心の性別が女性のトランスジェンダーの店員がいた。「自分一人じゃない」。初めて、そう思えた。

 卒業後、全国紙の新聞記者として岡山や神戸などで勤務。その後、内勤になり、スーツやネクタイ姿から解放されてホッとした半面、しとやかな自分の振る舞いに冷ややかな視線を感じた。

 1995年の阪神・淡路大震災で、神戸市東灘区の自宅が全壊。偶然、寝屋川市の実家に帰っていて、無事だった。

 がれきの下から納経帳を見つけた。四国八十八ケ所、西国三十三所の霊場を巡った時のものだ。紙が破れ、綴(と)じ紐(ひも)が切れ、ボロボロになっていた。「私の身代わりになってくれた。お大師様(弘法大師空海)が助けてくれたんや」

 これが転機になった。

 お礼参りで四国へ。遍路で出会…

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