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 鹿児島、熊本両県を結ぶ肥薩おれんじ鉄道の沿線で撮影が進められている映画「RAILWAYS」シリーズの第3作「かぞくいろ」に出演する有村架純さんらが5日、鹿児島県出水市で記者会見した。今月中旬までのロケが大詰めを迎える中、作品にかける意気込みや地元の撮影協力に対する感謝の思いを語った。

 「かぞくいろ」は、有村さんが演じる主人公が若くして夫を亡くし、夫の連れ子である息子を伴って鹿児島の義父を訪ねて血縁のない息子と義父の3人で新たな家族を築いていく物語。会見には義父役の國村(くにむら)隼(じゅん)さんと息子役の歸山(きやま)竜成(りゅうせい)さん、息子の担任役で鹿児島出身の桜庭ななみさんが顔をそろえた。

 有村さんは、実年齢とほぼ同じ設定で母親役を演じることを「役柄の幅が少し広がるのをうれしく感じた」といい、等身大で演じたいという主人公の戸惑いや葛藤、奮闘する姿を「見守ってほしい」と語った。

 國村さんは2人が来るまで息子の死を知らなかったという親子関係に陰影を持つ役柄。「『ちゃんとした家族』の形を3人で一生懸命模索しながらつくっていく姿は、見る人に何かを伝えられるのではないか」と期待を込めた。

 一方、沿線の美しい風景とともに「大役」を果たす肥薩おれんじ鉄道の魅力について、有村さんは「1両だけで人を乗せて静かに進んでいって、乗っていると自分自身とゆっくり向き合う時間ができる。とてもすてきな電車……ではなくて気動車だなと思う」と表現。

 桜庭さんは子どものころに転校した友達を訪ねて1人で乗った体験を披露し、年配の女性に優しく声をかけられた思い出から「地元の皆さんの温かさを感じさせてくれる存在」と話した。

 撮影は1月のクランクインから相次ぐ寒波の中で進み、地域の女性たちが炊き出しに出てスタッフに温かい食事をふるまったという。吉田康弘監督はそうした協力に感謝の言葉を重ね、「皆さんに愛される映画になるよう、ワンカットも手を抜くことなく丁寧につくっていきたい」と語った。

 配給元の松竹によると、映画は年内の公開を予定している。(城戸康秀)