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 医療機関で治療を受けたり、薬を出してもらったりする時の4月からの値段が7日、決まった。医療ニーズが急増する「2025年問題」を乗り切るため、患者がなるべく入院せずに住み慣れた自宅や施設で治療を受けられる体制づくりを一層加速させる内容だ。遠隔診療の対象も広がる。

 中央社会保険医療協議会(中医協=厚生労働相の諮問機関)がこの日、医療サービスの公定価格となる診療報酬の個別の改定内容を決め、答申した。診療報酬は2年に1度見直す。政府は昨年末、全体で1・19%引き下げると決定。治療代などの「本体」は0・55%引き上げ、薬代の「薬価」などは1・74%引き下げるとした。中医協はこの範囲に収まるよう値段を決めた。原則1~3割の患者の自己負担額も変わる。

 今回の改定は、団塊の世代がすべて75歳以上になる25年を強く意識したものになった。今の年約42兆3千億円から健康保険組合連合会の推計で約57兆8千億円に膨らむとされる国民医療費をいかに抑えるかが課題だ。患者の急増で入院中心では受け皿が足りなくなる恐れもある。

 在宅の患者を支えるための柱は、24時間診療に応じられる新たな仕組みだ。地域の複数の診療所などが連携し、24時間連絡がついて往診できる体制を築いたら報酬を患者1人当たり月2160円加算する。

 スマートフォンやパソコンを通じて診察する遠隔診療は、保険対象を拡大する。対面診療と適切に組み合わせ、診察や日常生活の指導などをした場合の報酬を新設する。糖尿病といった生活習慣病患者の利用などを想定し、訪問診療や外来の代わりとしても使ってもらう狙いだ。1回当たりの治療代は安くなり、生活習慣病なら対面の2割ほどになる。

 国民医療費の4割ほどを占める入院費の新たな抑制策も打ち出した。急性期向けで患者7人に対して看護職員1人と最も配置が手厚く、報酬が高い「7対1病床」は高齢化による慢性疾患患者の増加でニーズが下がっているが、なかなか減らない。次に手厚い病床との入院基本料の差額が大きいためで、二つの基準を残しつつ基本料を7段階に細分化し、診療実績も加味して支払う基本料を決める。

 多死社会の本格化を前に、いまは8割が医療機関で亡くなっている「みとり」に備える見直しもした。6年に1度の同時報酬改定となった介護とも連携。患者の住み慣れた特別養護老人ホーム(特養)で外部の医師がみとった場合、医師側も特養側も報酬を受け取れるようになる。(水戸部六美)