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 JR熊本駅で60年以上靴磨きを続けてきた鈴木田袈裟雄さん(80)が、2月末で引退する。時代の流れとともに客足は鈍り、やがて始まる駅舎の建て替えを「潮時」と見定めた。JR九州によると、熊本県内の駅で個人営業する靴磨き職人は、鈴木田さんを最後にいなくなるという。

 熊本駅白川口の一角、ラーメン店とカフェの間にある狭いスペースが仕事場だ。革の材質や色にあった専用のクリームを使い、すべて手作業で丁寧に仕上げる。「脱いだ後の湿気を取るには木型より新聞紙がいい」「履くときに靴べらを使わないと、靴の芯がゆがむ」など、長持ちさせるコツも教えてくれる。1足あたりの靴磨き代は税込み300円から。約30年前から変わらない。

 鈴木田さんは靴づくりをしたくて、熊本市内の職人に弟子入りしていた。しかし、靴磨き職人だった父が亡くなると、1955(昭和30)年に後を継いで今の場所で営業を始めた。

 高度成長期は未舗装路も多く、…

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