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 住宅の空き部屋などに有料で人を泊める「民泊」が6月から解禁されるのを受け、条例で独自の制限をすることが認められている144自治体の3割超、49自治体が民泊を規制する方針であることが明らかになった。住宅地での民泊を完全禁止するなど厳しい方針の自治体もあり、観光庁は「法の趣旨からして適切ではない」としている。

 6月に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行され、原則禁止だった民泊は、届け出ればだれでも年180日まで営めるようになる。一方で都道府県、東京都23区、中核市など144自治体は、「生活環境の悪化を防止するため必要があるとき」は条例によって営業可能な期間などを制限できる。条例案は2~3月の議会で審議される見通しだ。

 朝日新聞社が144自治体に条例制定の方針を聞いたところ、47自治体(32・6%)が「条例を制定して制限する方針」、2自治体(1・4%)が「すでに制定した」と答えた。19自治体(13・2%)は「検討中・未定」で、76自治体(52・8%)は「現時点では制定しない方針」「法施行後に問題が起きたら検討する」と回答した。

 厳しい対応を取るのは、違法なヤミ民泊が横行する都市部だ。東京都23区では19区が制定する方針で、「住居専用地域は全面禁止」(大田区)、「区全域で金曜正午~日曜正午のみ営業可能」(目黒区)などと大幅に規制する。

 観光庁は昨年12月、自治体の規制について「実施そのものを制限するような制限は不適切」などとするガイドラインをまとめたが、強制力はない。同庁幹部は「不適切とみられる自治体には個別に説明を求めていく」としており、見直しを求めることも含め検討する。(森田岳穂、石山英明)