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 日本では「ウーパールーパー」で知られるメキシコサラマンダーの全遺伝情報(ゲノム)の解読に、ドイツなどの国際研究チームが成功し、ヒトゲノムの10倍以上にあたる約320億塩基対あることを突き止めた。これまでに解読された生物のゲノムでは最大といい、再生医療研究に役立ちそうだ。英科学誌ネイチャーに発表した。

 メキシコサラマンダーはアホロートルとも呼ばれるメキシコ原産の両生類。白い体や水中で呼吸するためのエラなど、幼生の特徴を残したまま成体になる。日本ではペットとして流通しており「ウーパールーパー」という名前が有名だ。

 研究チームがDNAを調べたところ、約2万3千個余りの遺伝子が見つかったが、同じ塩基配列の繰り返しが多かった。一方、多くの生きもので筋肉や神経の成長にとって重要な働きを持つ遺伝子「Pax3」がないなどの特徴があることがわかった。

 メキシコサラマンダーは脚を失っても丸ごと元に戻る高い再生能力を持っており、こうしたDNAの特徴が能力の秘密に関係している可能性がある。研究チームは「今回のゲノム解読は、世界中の再生医療の研究者にとって強力な手助けになる」としている。(小堀龍之)