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 90歳を超えるほどの高齢になると、それまでのように心身の若さを保つのは難しくなる。でも、そんな人たちの間で、以前とは違う「幸せ感」を抱くようになる人が少なくないことがわかってきた。長い人生を歩んできた人たちの心の中に、どんな光景が広がっているのか。

 新潟県上越市に住む渡邉智哲(ちてつ)さんは来月、111歳の誕生日を迎える。

 新潟県庁などで働き、退職後は自宅近くの畑に出たり、趣味の盆栽いじりをしたりした。108歳でインフルエンザにかかったのをきっかけに体力が落ち、いまは市内の介護施設で暮らす。

 施設の催しに参加したり、よく訪れてくる家族らと昔の思い出話をしたりするのが楽しい。移動には基本的に車いすを使い、耳が聞こえにくくなったが、日々の生活には満足だ。記者が「若かったころよりも幸せを感じますか?」と聞いたら、「そうですね。幸せ」とこたえてくれた。

 100歳以上の長生きの人たちの特徴を調べている慶応大医学部百寿総合研究センターの広瀬信義・特別招聘(しょうへい)教授が、1月の訪問調査で長生きのひけつを問うと、渡邉さんは言った。「笑っていること。怒ることなど、ほとんどありませんね」

 総務省の人口推計(昨年8月現在)によると、国内の90歳以上の人は約204万人。100歳以上に限っても約6万8千人にのぼり、その数は増え続けている。

 高齢になっても体力や認知機能を保って社会参加する「アクティブエイジング」とも呼ばれる生き方を多くの人が望み、心身の若さを維持しようと努める。

ひとりでも孤独じゃない 寝たきりも楽しい

 でも、超高齢ともなればいつか…

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