【動画】福井の大雪で、国道8号では除雪作業が続く=依知川和大、山中瑞喜撮影
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 記録的な大雪に見舞われた北陸地方では、前日に続いて7日も、国道8号で多数の車両が立ち往生する状態が続いた。地元自治体のほか、沿道の店舗や住民らに支援の動きが広がる。一方、豪雪の影響は医療や産業などにも及んだ。

 「すぐに動くだろうと信じて、ずっと車の中で待ち続けていました」

 立ち往生から30時間以上過ぎた7日午後4時ごろ、福井市の会社員波多野(はたの)佐代美(さよみ)さん(59)が話した。

 6日午前6時、自宅を車で出発。福井県あわら市内の職場へ向かった。ふだんなら40分程度で到着するが、午前7時半ごろ、同県坂井市内の国道8号上で、車が前に進まなくなった。

 前後を大型トラックに挟まれていた。ドアを閉めても時折、エンジンが焼けたような焦げくさい臭いが車内に広がる。暖房をつけているとガソリンがどんどん減るため、自分の車は同日午後6時ごろからエンジンを切って過ごした。

 車中泊を決意し、午後10時過ぎに眠りについた。大雪で帰れず、職場に泊まるのを見越して持参していた毛布で、寒さをしのいだ。

 7日午前6時ごろ、車外に出ようとすると、車の窓の下まで雪が積もり、ドアが開かない。「どうしよう、閉じ込められた!」。パニックになりかけたが、力ずくでこじ開けた。近くの車の運転手に「凍え死なずにすんでよかったね」と言われ、怖くなった。

 7日午後1時ごろから休憩場所になっていた坂井市の高椋(たかぼこ)コミュニティセンターに一時的に身を寄せた。トイレを気にして飲食を控えていたが、ようやくパンを口にできた。「情報が入らず困った。立ち往生していた私たちも有志のボランティアとして何か協力できたのでは」。波多野さんはそう話し、車に戻った。(辻村周次郎)