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 北朝鮮は7日午後、平昌(ピョンチャン)冬季五輪を契機に9日から11日まで訪韓する金永南(キムヨンナム)最高人民会議常任委員長を団長とする高位級代表団に、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の実妹、金与正(キムヨジョン)氏も加わると韓国に伝えた。韓国統一省が7日、発表した。9日の五輪開会式や、調整中の文在寅(ムンジェイン)韓国大統領との会談に参加する見通しだ。

 金与正氏は正恩氏と最も近く、事実上のナンバー2と言える人物。党宣伝扇動部副部長を務め、平昌五輪を契機にした応援団や芸術団派遣を指導しているとみられていた。北朝鮮最高指導者の直系血族の訪韓は初めて。高位級代表団としては他に崔輝(チェフィ)国家体育指導委員長、李善権(リソングォン)祖国平和統一委員長も訪韓する。

 北朝鮮は五輪に参加する一方、離散家族再会事業や文化交流などの南北対話には関心を示していない。官営メディアは連日、日米を非難。労働新聞(電子版)は7日、「人工衛星打ち上げは主権国家の自主的で合法的な権利」と主張した。金与正氏の訪韓は、国際社会に融和的な印象を与え、制裁圧力を緩和する狙いがあるとみられる。

 統一省は7日、金与正氏の訪韓について「他の外国首脳の家族が祝賀使節として派遣されている事例を(北朝鮮が)考慮した」と分析。韓国内では、金与正氏が正恩氏のメッセージを伝えるのではないかという期待感が広がっている。(ソウル=牧野愛博)