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 真っ白な霧が立ち上ると、形を変えながら滝のように流れ、自分の体がすっぽり包まれていく――。そんな幻想的な体験が今、東京・銀座のど真ん中にある高級ブランド「エルメス」のギャラリーで楽しめる。会場では濃霧が立ちこめ、風景が変わっていく。服がぬれないよう、ポンチョも用意されている。

 特殊な装置を使って水を噴射し、霧を再現する芸術家、中谷芙二子(なかやふじこ)さん(84)の作品。こうした「霧の彫刻」で1970年の大阪万博のペプシ館を包み、その後も世界で活躍中だ。

 屋外展示の場合は風の影響などで霧の形が変わる。今回は室内空間だが、水を噴射するノズルを上方に向け、滝のように形が変化するようにした。中谷さんは、「人間の原初的な『水にぬれる喜び』を体験できる。都会が排除し、邪魔者扱いされてきた霧が、喜びの場になる」と語る。

 東京都中央区の銀座メゾンエルメス8階「フォーラム」の「グリーンランド 中谷芙二子+宇吉郎展」で、3月4日まで。午前11時~午後8時(日曜日は午後7時)、毎時15分と45分から霧を楽しめる。入場無料。(丸山ひかり)