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 東北電力東通原発(青森県)の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査で、東北電は9日、事故時に冷却用の海水を引き入れる非常用の取水設備を、断層が通っていない場所に追加する方針を明らかにした。現在の取水設備の直下に断層が確認されており、活断層でないと証明できなければ再稼働は認められない。東北電はその証明を断念し、取水設備を追加することで問題をクリアすることにした。規制委も大筋で認めた。

 新規制基準は12万~13万年前以降に動いた断層を活断層とみなし、重要施設の直下にある場合は再稼働を認めていない。

 東通原発の取水設備直下の断層については活断層かどうか判断できず、旧原子力安全・保安院の時代から議論になっていた。規制委の有識者会合も2015年、「データが少なく、活断層の可能性を否定できない」と評価。再稼働に向けた審査は事実上、止まっていた。

 東北電が新たな方針を示したことで断層問題に一定の決着がつき、審査が進むことになる。規制委によると、断層を避けるために原発の審査の過程で重要施設を変更する例は初めてという。(東山正宜