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 トランプ米大統領は9日、在日米軍を統制下におく米太平洋軍トップのハリー・ハリス司令官(海軍大将)をオーストラリア大使に指名する人事を発表した。軍の最高幹部を重要な同盟国の大使に据えることで、政権がアジア太平洋地域を重視している姿勢を示す狙いがあるとみられる。

 ホワイトハウスが9日に出した声明文では、ハリス氏について「絶大な知識と指導力をもち、インド洋・太平洋地域の地政学にも精通した海軍士官」と評価した。就任には上院の承認が必要となる。

 ハリス氏は対中強硬派として知られる。2016年1月の講演で、中国が領有権を主張する尖閣諸島(沖縄県)について「尖閣諸島が中国から攻撃されれば、米軍は疑いもなく尖閣諸島を防衛する」と明言。米国は尖閣諸島が日米安全保障条約の適用対象になるとの立場をとっていたが、ハリス氏は中国を名指しして牽制(けんせい)した。また、中国が人工島を造った南シナ海でも、人工島の近くを米艦船が横切る「航行の自由作戦」を積極的に実施した。

 ハリス氏は、横須賀生まれの日系人。1978年に米海軍兵学校を卒業し、イラク戦争などにも参加。オバマ前政権時の2015年、太平洋軍司令官に任命された。アジア系米国人では米海軍で最高位の階級にあった。(ワシントン=土佐茂生)

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