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 女子3000メートルのレース終了後、高木美帆(日体大助手)はひざに手を当ててうつむいたままだった。日本勢初の表彰台が期待されたが、トップと2秒14差の5位。「メダルを狙っていたので取れずに悔しい。まだ表彰台に乗る実力がなかったということ」。淡々と受け止めた。

 15歳で出場した2010年バンクーバー五輪以来、8年ぶりの大舞台。23歳になった高木美に気負いはなかった。「特別なものはない。ただ、どの大会よりも集中して、ここに仕上げてくる努力をしてきた」。ナショナルチームの氷上練習で自らを追い込み続けた。

 昨季は世界一のオールラウンダーを決める世界選手権で初の3位。今季はワールドカップでこの種目初優勝。努力が結果に結びつき、手応えを得ていた。

 この日。序盤は大きなゆったりとしたフォームでラップを刻んだ。5周目まで31秒台を保った。「このラップをキープできればいける」。だが、課題にしていた終盤に滑りのリズムが崩れていく。6周目は32秒05、最終周33秒31。設定した4分は切れなかった。

 悲観はしていない。「充実感を感じられている。次はもっとできそうな気がする。まだ3種目あるのはありがたい」。高木美の五輪は始まったばかりだ。(榊原一生)