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 高校の新しい学習指導要領案の目玉は、「地理総合」「歴史総合」「公共」の3科目の新設だ。18歳選挙権をふまえ、主権者の育成を目指す。

 問題は、どんな社会の担い手を育てるかだ。多様な見方や価値をふまえ、自らの頭で考える人か、上から示された見解や主張に従う人か――。改訂案では二つの方向が混在している。

 小中学校を含めた、今回の指導要領改訂を通じて重視されているのは、子どもが自ら問題を設定して考える、問題解決型の授業だ。高校の地理歴史、公民の記述でも「多面的・多角的に考察」という語句が100カ所以上登場する。グローバル化が進むなか、様々な価値観を持つ人々と関係を築くには不可欠な姿勢だろう。

 ところが、日本に関する部分になると、複眼的思考を求める姿勢は一転する。

 象徴的なのは領土問題だ。例え…

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