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 14日夜の平昌五輪スピードスケート女子1000メートルは、31歳の世界記録保持者、小平奈緒(相沢病院)と、12日の女子1500メートルで銀メダリストとなった23歳の高木美帆(日体大助手)の日本勢による金メダル争いに注目が集まる。ハイレベルな争いが期待できそうだ。

 今季ワールドカップ(W杯)で2人は3度対戦している。すべて小平が1位、2位が高木美だった。その差はW杯第1、2戦がともに0秒46。五輪前最後の対戦となった第4戦は0秒54に広がった。高木美は「もう少し面白いレースをするには自分が強くなるしかない」と小平との差を痛感し、小平は高木美を「競い合える選手」と意識する。

 レース展開を見ると、200メートル、600メートルの通過タイムは小平が上回り、1500メートルを得意にする高木美がラスト1周で追い込む。小平は後半の伸び、高木美は序盤のスピードとそれぞれの弱みを強化し、切磋琢磨(せっさたくま)することで、2人はさらにレベルを高めてきた。

 500メートルが得意の小平は「無駄のない滑り求めるため」(結城コーチ)に1500メートルに挑戦。オランダ留学で学んだ力強い滑りとともにより強く、長く滑れるようになった。1000メートルでは昨年12月のW杯第4戦で1分12秒09と世界記録を更新。「これで1000メートルも私の距離だと思える」と自信を深めた。

 目の前で世界新を出された高木美。「1000メートルに対してのモチベーションを上げる要素には十分過ぎる」と心に火がついた。昨年末の五輪代表選考会は0秒21差まで詰め寄った。

 この種目での立場は挑戦者。さらにすでにメダルを手にしており、小平よりも落ち着いて滑れるのはプラス材料だ。「次はもっといいレースがしたい」

 スピードスケート日本女子で初の金メダリストは生まれるのか。高木美が二つ目のメダルを手にすれば同日本女子初の快挙となる。(榊原一生)