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 匿名第三者の提供精子による人工授精(AID)は1948年に慶応大学病院(東京)で始まった。日本産科婦人科学会に登録された実施施設は、昨年7月時点で12カ所。現在でも、慶応大学病院は全国で実施されるAIDの約半数を手掛けているという。慶応大学病院にAIDと「出自を知る権利」をめぐる現状や課題について聞いた。その書面によるやりとりは以下の通り。

1年後の予約で手いっぱいの状態

――現在、AIDの新規患者を受け付けているのですか。産婦人科学教室のホームページには「1年先までお受けできない状況です」とありますが、これはどのような事情によるものでしょうか。

 現在もAIDの新規の患者を受け付けております。しかし、凍結精子を使用していることもあり、妊娠率が5%程度と低く、現在治療中の患者さんに対する治療を優先しているため、AID初診の受け入れ可能な人数が限られ、1年後の予約で手いっぱいの状態です。

提供者の個人情報の開示はできない

――患者さんと提供者へのカウンセリングのなかで「出自を知る権利」についてはどのような説明をされていますか。

 患者さんには、生まれてきたお…

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