[PR]

 ファッション性の高いダウンジャケットで知られる高級ブランド「モンクレール」(本社・イタリア)が、東京カルチャーを代表するDJ・デザイナーである藤原ヒロシや、コムデギャルソン内でノワール・ケイ・ニノミヤを手がける二宮啓を起用し、一挙に8シリーズを立ち上げることがブランドへの取材でわかった。20日に開幕するレディースのミラノ・コレクションでショーを開き詳細を発表する。

 「モンクレール ジーニアス ビルディング」と銘打ったブランドの刷新ではほかに、ヴァレンティノのピエールパオロ・ピッチョーリ▽英で人気のクレイグ・グリーン▽スタイリストのカール・テンプラー▽パームエンジェルスのフランチェスコ・ラガッツィ▽英の若手シモーネ・ロシャ▽モンクレール社のデザイナーのサンドロ・マンドリーノがそれぞれのシリーズでデザインにあたる。

 同時に8シリーズも立ち上げるのは異例。モンクレールのレモ・ルッフィーニ会長(56)は朝日新聞の取材に、「大きな挑戦だが、仕掛け続けることでブランドのDNAを維持する」と語った。モンクレールは防寒具だったダウン製品を、洗練されたファッションアイテムに変えた立役者とされる。

 17年1~9月期のグループ連結売上高は、前年同期比15%増の約1千億円。日本でも09年のジャパン社設立以降、売り上げ、店舗数とも毎年伸びている。

 ダウン製品は今季も人気で、三越伊勢丹新宿婦人・子供商品部によると、伊勢丹新宿本店の17年秋冬物は前年同期比で30%増。メンズもレディース同様の傾向という。主にユニクロが提供する低価格帯が人気を集める一方で、10万円前後の海外高級ブランドの商品がよく売れる「二極化」が見て取れるという。国内大手アパレルの中価格帯は、シェアを減らす傾向だ。

 同部の八重沢清史・バイヤーは「海外ブランドではSNSを活用したイメージ戦略が成功し、商品自体も日本人の体形にフィットするものが増えてきた。スポーツテイストを日常着に取り入れる『アスレジャー』の人気も背景に、ファッショナブルなダウンアイテムが広く受け入れられる土壌が整った」と分析する。

 モンクレールのほか、ファッション性で引きつけるタトラスや、比較的アウトドアテイストが強いカナダグース、ウールリッチなど海外勢が人気を集めており、ダウン市場は激しい競争になっている。(木村尚貴)