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 米南部フロリダ州の高校で生徒ら17人が死亡した銃乱射事件で、米国の反人種差別団体「反中傷連盟(ADL)」は15日、訴追された同校の元生徒ニコラス・クルーズ容疑者(19)が地元の白人至上主義組織に関与していた、と発表した。民兵的な活動をする組織だという。

 白人至上主義の関係者がネット掲示板でクルーズ容疑者がメンバーだったとの書き込みをしていたため、ADLなどが確認したところ、同組織の指導者が認めたという。指導者の説明によると、クルーズ容疑者は他のメンバーの紹介で関わるようになり、白人至上主義組織の軍事的な訓練にも参加。ただ、同組織は今回の事件とは関係がないという。

 ADLによると、この白人至上主義組織は自らを「白人の市民権の団体」と位置づけ、フロリダ州に白人国家の建設を目指しているという。ADLは同組織を人種差別を隠さない「アルトライト」とも分類している。

 また、米ニュースサイトのバズフィードによると、昨年9月、クルーズ容疑者と同姓同名で、動画投稿サイト「ユーチューブ」に「プロの学校銃撃犯になる」との書き込みがあった。ミシシッピ州在住の動画作成者が気づいて連邦捜査局(FBI)に通報。FBIはすぐに作成者の事務所まで来て、書き込み主との面識の有無などを聞きに来たが、それっきりになっていたという。

 捜査当局は15日、通報を受けて調査したが、書き込み主の特定には至らなかったと説明した。これまでネットの書き込みは無数にあるため事件の芽を事前に摘むのは困難と言われてきたが、仮に一般市民から通報があっても捜査が容易ではないことが浮き彫りになった。(パークランド〈米フロリダ州南部〉=金成隆一)