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 東日本大震災前に友人と交流していた高齢者は、震災後に亡くなるリスクが半減するとの分析を、東北大などの研究グループが16日、発表した。被災者の孤立を防ぐ支援策の大切さを裏付ける結果という。

 宮城県岩沼市の65歳以上の高齢者のうち、津波で浸水した地区の住民だった860人を対象にした。震災当日に33人、震災翌日以降の約3年間に95人が亡くなっていた。

 震災前のアンケートで、「友人と会う」と回答した人と「会わない」とした人で、震災翌日以降に亡くなる割合を比べたところ、交流があった人の死亡リスクは、交流がなかった人の0・46倍にとどまった。普段から友人と交流があった人は、避難先でも周囲と交流しやすく、生活の質や健康維持に良い影響を与えた可能性があるという。

 研究グループの東北大の相田潤・准教授(公衆衛生学)は「災害後に高齢者の孤立を防ぐ対策は重要だ。集団移転など災害前からのつながりを維持できるようにする必要がある」と話している。

 英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に論文が掲載された。(川村剛志)